【 「うつ病」 などのメンタル不調について 】
うつ病などのメンタルヘルス不調は、特定の人だけが罹患する疾患ではなく、誰もがかかる可能性を有しています。成果主義や裁量労働制といった新しい働き方が広がる中で、多くの職場で働き手が「孤立」している姿など、労働環境によるストレス、睡眠不足や食生活の乱れ、個人が生まれつき持っている性質、さまざまな社会のなかで身につけた能力やストレス対応スキル、ライフイベント などの要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。
平成23年 「患者調査」 厚生労働省大臣官房統計より 「うつ病で医療機関を受診している患者数」では、平成11年(1999年)には33万5千人、平成17年(2005年)には66万6千人に、平成23年(2011年)には70万1千人と推移しています。うつ病の患者率をみると、男女ともに40歳代がピークとなっており、各年齢で女性の患者率が男性を上回っています。また、70歳代以上では女性の患者率が男性の2倍となっています。
■うつ病などのメンタル不調に早期に気づくための手がかり
- 気分が落ち込みやすい
- イライラしやすく、周囲に当たることが多くなった
- 食欲の低下や、食べ過ぎ
- 睡眠不足、もしくは夜中や早朝に目が覚める、また寝すぎる
- 体が重く、疲れを感じやすい
- 落ち着きがなく、常に体を動かしている
- 集中力や思考力の低下、仕事のミスが目立つ
- 生きていてもしょうがないと考えてしまう
- 自分の趣味や活動が楽しめなくなっている
- 自分を責めたり、過去のことを思い出して悩む
その他、身体症状として・・・
重く締め付けられるような頭痛、肩こり、腰痛、胃痛、下痢、便秘、発汗、息苦しさ
・・・など様々な症状が現れることがあります。
「うつ度」 簡単チェック → あなたの「うつ度」チェック.pdf (0.13MB)
■うつ病などのメンタルヘルス不調の対策
うつ病などのメンタル不調には、早期対策が大切です。高い頻度で睡眠障害が出現し、不眠を訴える人の5人に1人がうつ病に羅患しているという報告があります。また、うつ病が現時点で発症していなくても,不眠を訴えている場合は3年以内にうつ病を発症する危険性が4倍高まるという報告もあります。知らず知らずのうちに、生きるエネルギーを消耗している状態ともいえます。日常生活のなかで、上記のような手がかりに当てはまる方は、まずは、体を休めることから始めてみてはいかがでしょうか。
そして、自分の現状や、思いなどを誰かに話すことは簡単なことではなかったり、抵抗を感じることもあるかと思いますが、「話す」ことによって、思考や感情の整理ができ、次の一歩が踏み出せるきっかけになる可能性があります。
身近な人に話せそうにない場合には、一度、カウンセリングを受けることを考えてみてください。カウンセラーは、ご自身を取り戻すきっかけになれるようサポートしていきたいと思っています。