【 HSP(HSC) の特徴と上手くつき合うための✨メンタルカウンセリング 】
どうしてこんなに “生きづらさ” を感じるんだろう・・・?
人との関わりに悩むことが多い、においや音に敏感、とても疲れやすい、慎重なのに思わぬ失敗をすることがある、新しい環境に慣れるのに時間がかかる、「考えすぎだよ」と言われる・・・など。
こういったことに心当たりがある方は、HSP(HSC)という敏感な特徴(気質)を持っているからかもしれません。
■HSP とは
Highly Sensitive Person の略で、『とても敏感な人』 と訳され敏感さという特徴を持ってこの世に生まれついた人として、アメリカの心理学者エレイン・N・アーロンによって提唱。
1996年『Highly Sensitive Person』が出版され、アメリカでは大ベストセラーになりました。
日本では、2000年『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ』というタイトルで単行本、2008年に文庫本としても出版されています。
全人口の15~20%の人がHSPとされ、日本の文化を考えるとアメリカよりも割合が多いのではないかと考えられています。
例えば・・・
環境の変化に左右されやすい、他者の気分や顔色を気にして影響を受けやすい、大勢が集まる場所や大きな音・刺激の強い匂いや感触などを避ける傾向がある、打たれ弱いなどの特徴が当てはまるようであれば、HSPの可能性があるといえます。
※ あなたはHSPでしょうか? ➡ ◆HSP 自己チェック◆ (0.19MB)
◆敏感さの現れ方には以下のような特徴もあります
・ 自分個人の考えについて思いを巡らせることが多い
・ 間違いを指摘したり、間違いを避けることに たけている
・ 深く集中することができる (周りに気を散らすものがない場合など)
・ 空気中の物質に敏感であり、花粉症やじんましんなどにかかりやすい
・ じっとしているのが得意
・ 「 心配性だね 」 「考えすぎだよ」 と言われる
・ ある空間に入ると、一瞬にして自分の居ていい場所かどうか察することができる
・・・ など、用心深く、微妙なものに反応するような特徴を持ち合させています
※ HSP(HSC)かもしれないけれど・・・少し違うなぁと思われる方は こちら➡
HSPと上手につき合うために
HSPの敏感さは、顔の形や肌の色のように、生まれ持った個人の特徴のひとつであり、その特徴が性格に影響することはあっても、性格そのものということではありませんし、病気というわけでもありません。育った環境や人間関係などによって、敏感さはプラスにもマイナスにも作用していきます。
自分のHSPという特性と上手につき合うことが、生きづらさの軽減に繋がっていきます。そのポイントとカウンセリングで行っていく内容について簡単にご紹介します。
● HSPであるという自己の理解を深める
まずは、自分がHSPであるということはどういうことなのかよく理解していくことが大切になります。「どうして自分はこうなんだろう・・・」と悩み、克服しようと奮闘してきたこともあるのではないでしょうか。そのような経験と、今現在困っていること、将来への不安などをHSPの特徴と照らし合わせながらひも解き、HSPである自己の理解を深めていきます。
● とらえ直し(リフレーミング)をして、心の傷を癒していきます
HSPが原因で生きにくさを感じ、辛い状態が続いている時には、それまでの自分を癒す時間も必要です。抑うつ状態などの心身の不調も、HSPがきっかけになる場合があります。これまでの自分を否定的に考えているときには、HSPゆえのことだと、とらえ直すことができると、仕方がないことだったんだと自分を許せたり、いたわってあげることで自分と折り合いをつけられるようになります。また、次の新しい状況や出会った時の敏感さゆえの神経の高ぶり過ぎをコントロールすることができるようになります。病気ではなくても、HSPの特性による失敗がトラウマになっている場合も考えられます。
カウンセリングでは、さまざまな経験をHSPの視点から紐解き、プラス面とマイナス面を整理していきます。そのうえで、HSPの特徴とどのようにつき合っていけばいいか、日常で活かしていける部分、コントロールしていったほうがいい部分など、個々にあった対処方法を見つけ出すサポートをしていきます。必要に応じて心理療法などを提供しながら、傷つきやすい心をいたわり、ご自分に合ったライフスタイルを実現していただきたいと思います。
(参考:ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。エレイン・N・アーロン著 冨田香里訳)
■ひといちばい敏感な子 ( HSC = Highly Sensitive Child )
HSP はこの世に生まれついたときから敏感な特徴をもっており、子供の頃を HSC と呼びます。生まれたばかりの赤ちゃんの頃から「人一倍敏感である」という特徴が見られ、同様に子どもの15~20%に見られ、男児と女児で割合は同じだとされています。
HSCは、大きな音や、まぶしい光にびっくりして泣きだしたり、ちょっとした味の違いや、室温や環境の変化でぐずりだしたりします。もう少し大きくなると、心の面でも傷つきやすく、あれこれと心配し、幸せすぎる環境でさえも調子を崩すことがあるといわれます。よく見てから行動するので、臆病だとか、怖がりだと思われたりすることもあります。細かなことに気がつき、不公平なこと、残酷なこと、無責任なことには腹を立てます。HSCには、他にもさまざまな特性があり、生まれ持ったものだけでなく、育ち方や学校生活にも影響を受けるため、一人ひとり違った個性として現れてきます。
(参考:ひといちばい敏感な子 エレイン・N・アーロン著 明橋大二訳)
※お子さんはHSCでしょうか? → ◆HSC チェックリスト◆ .pdf (0.28MB)
幼稚園や学校生活というのは、とても刺激の多い環境になります。そのため、発達障がいと混同されたり、間違われることがあります。さまざまな影響を受けやすいHSCの場合、特に、初登園・初登校・新たな学年など、新しい環境に馴染むには思いのほか時間がかかり、心身ともに疲労を抱えやすくなる傾向があります。運動会や遠足などの行事も楽しいばかりとは限りません。子育てに悩むことも多いのではないでしょうか。
親御さんとしての気持ちの整理、お子さんの将来のために、さまざまな状況をお伺いしながら敏感さとの関係を整理し、対処の方法を共に考えていきたいと思っています。